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2018年5月29日

日本大学アメフト部から見えるもの

 

 危険なプレーが問題となり、連日、テレビでは日本大学アメフト部の報道がされています。

 これは、特別なことなのでしょうか?

 

 ブラック部活ということばがあるように、よくあることだと思います。

 今まで子どもたちは、教師の言うことを聞いてきました。

 不満を持っていても、従っていました。

 でも、最近の子どもたちを見ていると、黙って聞いているようでそうではありません。

 

 体罰が問題になっている現在も、体罰や脅しで授業や部活をしている教師は多いです。

 それを自慢している教師もいます。

 顧問から受けるパワハラで、部活内でいじめがあるケースもあります。

 教師から受ける指導を録音したり、動画に撮ったりしている子もいます。

 授業での先生の受け答えを親に電話で聞かせているというケースもあり、それを知らずに暴言を吐いて親がのりこんできたということも。

 教師が叱った直後、生徒が教育委員会に電話していることもあります。

 

 今までは当たり前と思っていたことが、当たり前でなくなってきているのです。

 教師の常識は、世間の非常識ということもよくあります。

 

 今回の日本大学アメフト部の事件は、大学や監督、コーチにとってまさかの出来事だったのかもしれません。

 

 日本大学の名前は知っていたけれど、そんなに大きな大学とは知りませんでした。

 日本大学は、日本一のマンモス大学だそうです。

 学生数は、日本一で、通信教育学部、短期大学部をあわせると 78,379名(2017年5月1日)、幼稚園から高等学校までの生徒数は約37,000人、年間収入は、2,620億円だそうです。

 その他にも

   大学図書館蔵書冊数 私学1位 5,702,244冊(2017年4月)

   女子学生数     日本1位 21,543名(2017年5月1日)

   建物校舎面積    日本1位 169,806,843㎡(2017年4月)

   卒業生数      日本1位 1,163,709名

   出身大学別社長数  日本1位 21,624名

   出身大学別女性社長数 日本1位 231名

   一級建築士試験合格者数 日本1位 181名(2017年)

 

 と、日本一が多い大学のようです。(日本大学HPより)

 

 日本大学としては、日本一の大学だから責められることはないと思っていたのでしょうか?

 慢心というのか、傲慢というのか。

 だから、最初に、あんな態度をとったのかもしれません。

 昨年は、日本一をとったようですし、監督には自信があったのかもしれません。

 選手が会見を開くときも、普通なら学生を守るところ、学生と監督の話だったら、監督の話すことを信じるに決まっていると思っていたのではないでしょうか?

 選手の会見は堂々としたもので、堂々としている方が信じてもらえるのです。

 いさぎよさです。

 

 それに比べて監督とコーチの会見は、ひどいものでした。

 すべての対応、言動をみても、日本大学は日本一の大学だからという慢心がでています。

 

 また、日本大学は、日本で初の危機管理学部を2016年4月に設置したそうです。

 危機管理のプロのいる大学とは思えない対応でした。

 

 ちょうど学生は、就活をしています。

 そして、受験生は、そろそろ志望校を決める時期です。

 今は、少子化で学生数が少なく、倒産する大学もこれから増えてくると言われています。

 今年は、2018年問題と言われている18歳人口の減り始める年なのです。

 これから、いかにして学生を獲得するか、どこの大学も力をいれています。

 とくに、スポーツを強くし、学生獲得のため、どこの大学も力を入れています。

 日本大学は、東京オリンピックに向け、多くの選手が入学してくる予定があるそうです。

 今まで築き上げてきたブランドなのだと思います。

 築き上げるときは時間がかかります。

 でも、築き上げた信用がなくなるのは一瞬です。

 これがどうのように影響するのかわかりません。

 多くのスポーツ推薦の奨学生を支えるのは、一般学生の授業料です。

 一流の設備のある大学なので、スポーツ推薦の奨学生は集まるかもしれませんが、それを支えるはずの学生は減るのではないでしょうか?

 しかも、幼稚園から高等学校までの附属が全国各地にあります。

 これから先、責任をとらない経営陣のいる学校に行かせようと思うでしょうか?

 子どもを守ってくれない学校に、大事な子どもをあずけようと思えるでしょうか?

 

 日本大学の問題だと思うのではなく、これからの教育のあり方を問ういい機会なのではないでしょうか?

 

 この日本大学の会見を見て、学生の動きを見て、動き出す子どもたちも増えるかもしれません。

 

 いろんな事件や事故、災害が起きた時に、どれだけ自分事と捉え、想定できるかで防ぐことができるのです。

 

 

 

 <私たちの学生時代を思い出してみると>

 

 

 

 以前は、こんなことが当たり前にあったことかもしれません。

 監督の言うことは絶対でした。

 

 最近のラグビーの試合を見ていると、少しでも危険な行為があると、レフリーが試合を止めます。

 アメフトは見たことがなかったので、問題の映像を見て、試合を止めないのだなあと思いました。

 ラグビーも、以前は同じようなことがあったそうです。

 私たちが学生の頃は、体罰、暴力も当たり前の時代でした。

 ある大学のラグビー部で、理不尽な暴力でけがをさせ、顔を蹴ってもう少しずれていたら失明したかもしれなかった。

 それでも、けがをした部員に謝らさせた監督は、今も同じ大学の監督で、教授です。

 ラグビーの試合を見ていると、選手に危険がないように変わってきているなあと思います。

 スポーツ推薦で大学に入学しているので、こんな監督のもとではできないと思っても辞めることができなかったと話していました。

 もう25年ぐらい前ですけれど。

 ある大学のラグビー部のHPを見たら、その監督が

載ってました。

 

 

 学校に限らず、最近は、官僚の問題もクローズアップされています。

 まさか自分たちが、非難されるとは思っていなかったのではないでしょうか?

 とくに予算を握っている財務省は、何でも自分たちの思うとおりにできると思っていたのではないでしょうか?

 国税庁もありますから、マスコミが財務省に対して物申すことはなかったそうです。

 これからいろんな闇が表にでてくるのかもしれません。

 

 

 

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