2018年5月28日
看護をするときに注意すべきことは何でしょうか?
看護だけでなく、介護でも同じことが言えます。
病気が長期化すればするほど、患者だけでなく、看護する方も大変です。
私は、病弱教育巡回訪問指導員として、病気の子ども、看護する家族と接してきました。
勉強を教えるために訪問しているのですが、もう1つ大事な仕事がありました。
付き添っている家族を和ませることです。
もちろん闘病中の本人の心のケアもしていますが、そばにいる家族、看護している人が重要なのです。
不安を抱えながらいるわけですから、その不安は病気にも大きく影響します。
自分の不安や不満を吐けないお母さんが多かったです。
その子どもは、やはりがまん強いのです。
指導後、時間の許す限り、保護者の方ともお話ししました。
あの頃の私は、わかっていなかったので、気をまぎらす程度の会話しかできていませんでした。
無理をしながら、力いっぱい看護されていました。
家族みんなががまんをしながら、患者を支えています。
それがわかるから、患者もがまんをします。
死に対する不安や治療のつらさを口にせず、がんばっている子が多かったです。
そんなまじめないい子ほど、亡くなりました。
元気になった子は、治療の不満をぶつけてきたり、わがままを言う子でした。
子どもにがまんさせないようにするには、親ががまんしないことです。
看護者が、がまんをして生きていると、病気にも影響をします。
不安、恐怖、心配事を吐き出し、自分の気持ちを楽にすることが大事です。
先日、ドラマを見ていました。
看護学校の生徒の話でした。
病院に勤めていたとき、多くの看護学生と出会っていたのでなつかしく思い出しながら見ていました。
そのなかで、小児科病棟の実習の場面で、看護学生が、お母さんが大変だからと、休みの日や夜もついて、力いっぱい一生懸命に自分ががんばるんだとずっとついていました。
心臓病の赤ちゃんだったのですが、突然、亡くなりました。
ドラマの中の話ですが、そばにいる人が、自分が休憩もせず、睡眠もとらずに力いっぱいだと、それがかえってストレスを与えてしまうのです。
病気に限らず、不登校、発達障がいの子どもたちをみてきました。
すべてに共通することは、お母さんが楽になるということでした。
自分を責めているお母さんが多いです。
その否定心が解け、気持ちが楽になると、子どもの問題はなくなりました。
自分が楽になれば、まわりの人も楽になるのです。
子どもや大事な人を楽にしたければ、まず自分が楽になることです。
自分ががまんをやめれば、まわりの人もがまんしなくてもいいのです。
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