ブログ

2018年9月27日

アンケートの結果に怒る教師

 

 

 最近は、保護者や生徒からアンケートを取り、学校や教師が評価されます。

 

 学校評価という形で、アンケート結果を見ることもできます。

 

 各学校のホームページに載せなければいけないです。

 

 教員、生徒、保護者がそれぞれ、学校を評価します。

 

 学校評価をホームページにあげるのを忘れていると、教育委員会から指導があります。

 

 

 先日、相談に来ている先生から怒りのメールが来ました。

 

 生徒のアンケートで、私を罵倒することを書かれたと。

 

 厳しい授業をされている先生です。

 

 自分たちが努力しないでさぼっているのに、努力せずに人を悪く言う。

 

 アンケートで書かれたこと

 

 ・✖をつけるな

 

 ・高圧的

 

 ・人によって態度が違う

 

 ・予習してなかったら✖がつく

 

 ・だらけていたら引き締めのために圧をかける

 

 ・まじめに取り組む子は応援され、さぼって寝ている子は叱られる

 

 というものです。

 

 何でこんな単純なことで文句を言うのかわからない。

 

 一生懸命やって、こんなことを言われてやってられないというものです。

 

 

 その先生が受けてきた教育と今の子たちが受けてきた教育が違うというのがいちばんでしょうか。

 

 高校生になって、生徒からの意見で多いのは、今のアンケートのような意見です。

 

 勉強に限らず、スポーツなどの部活動でも同じことが言われていますよね。

 

 高圧的な指導というのはされなくなってきています。

 

 今まで通りの指導をしている先生というのは、今までは自分の思い通りにやってきたかもしれません。

 

 でも、生徒もはっきりと自分の意志を示すようになってきました。

 

 

 私は、高圧的な指導をしてきたことがありません。

 

 なぜかというと、効果がないからです。

 

 高圧的な指導というのは、アンケートにもあったように✖をつけられる

 

 つまり、減点方式なのです。

 

 こちらの方が、ちゃんと取り組んでいるようにも見えます。

 

 しかし、身についていないことが多いです。

 

 私は、加点方式をとっています。

 

 成績の悪い子ほどがんばります。

 

 一生懸命に質問しながらがんばるので成果がでるのです。

 

 ある高校で教えていた時、教育困難校だったので、提出物を出すということもできませんでした。

 

 あるときまでは、ノート、問題集、ファイルの点検をしっかりして、習慣をつけられるように指導していました。

 

 ある程度、ちゃんと出来るようになりました。

 

 提出のための作業になっているので、意味がないなあと感じるようになりました。

 

 ノートをとるということも、ノートをとることが目的になって、身についているのか?と思うようになりました。

 

 生徒からもノートをとるだけで大変という意見もありました。

 

 ノートに字を書くことができない子たちも書けるようになったので、ノートをとらずにスマホで撮影をOKにしました。

 

 撮影タイムをとったりして。

 

 最初は、喜んでいました。

 

 でも、前よりもちゃんとノートをとるようになりました。

 

 提出物も、全部加点方式にして、出してもいいよってぐらいにしました。

 

 すると、今まで催促してもなかなか出せなかったのに、ほぼ全員がすべてを完璧に出すようになりました。

 

 そこであらためて、強制ではなく、自主性にまかせるほうがいいのだなあと思うようになりました。

 

 できる子をかわいがるというよりはできない子の方を褒めます。

 

 できない子ができるようになると、できる子は負けられないとがんばりだします。

 

 できる子ができない子を教えてくれるようにもなります。

 

 

 

アンケート結果からみえる子どもの心理

 

 たしかにこの結果を見ると、腹が立つかもしれません。

 

 しかし、これは生徒の意思表示です。

 

 自分たちも褒められたい、と思っているのです。

 

 アンケートでいろいろ書かれるとショックも大きいです。

 

 でも、逆に言えば、子どもたちからのメッセージをもらえているのですからいいことだと思います。

 

 

 

 教育現場だけでなく、職場でも新入社員の扱いに迷ったり、困っている人は多いです。

 

 これからは、高圧的な態度が通用しない時代です。

 

 新しい時代に入ってきているのです。

 

 いろんなことが変わるのです。

 

 いつまでも今まで通りを通していったら、時代遅れになってしまいます。

 

 教師も成長するのです。

 

 私自身、子どもたちに教えられることも多かったです。

 

 私は、共育だと思っています。

 

 ともに育つ、成長していかないといけないと思います。

 

 

 学校だけでなく、会社も、減点方式から加点方式へ。

 

 減点方式で有名なのが、JRかもしれません。

 

 抜き打ちで、テストされるらしいです。

 

 運転士の態度をお客さんにまぎれてみているそうです。

 

 指さし確認の手の角度とか見るらしいです。

 

 何年か前のJR西日本の大きな事故も、時間通りに運行できていなかったので急いでスピード超過したとも言われています。

 

 減点というのは、どんどん人を追い込んでいきますから、とんでもない事故になることもあります。

 

 いい子ほど、大きな事故や事件を起こしやすいです。

 

 学校で教師が生徒に暴行される!

 

 今までとちがい、いい子が加害者になることがでてくるかもしれません。

 

 減点ばかりしていると、人の悪いところばかり見えてしまいますから。

 

 加点評価の方がいいのだと思います。