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2022年3月31日

工場閉鎖のニュースで何が起こっているの?

 

 

 

 

 

工場閉鎖のニュースで何が起こっている?基幹産業が消える!?

 

 

 工場の閉鎖のニュースが増えてきています。

 

 工場に勤めてないし、関係ないって思っている人も多いかもしれません。

 

 工場の閉鎖は、意外と影響が大きいです。

 

 滋賀県は、常行団地も多くて、工場で働いている人も多いです。

 コロナ禍で状況は変わっているかもしれませんが、旦那さんが中国で単身赴任という人も多いです。

 

 女性の先生が、旦那さんが海外で単身赴任しているから、1人で子どもを育てながら仕事をしているというのも意外とおられました。

 

 でも、1つ工場がなくなると、雇用や税収に大きな影響を及ぼすので、全く無関係とはならないようです。

 

 滋賀県では、過去には大津市の三洋電機の工場が閉鎖され、跡地は住宅や商業施設にかわりました。

 栗東市では、積水ハウスの工場が閉鎖されることがありました。

 いくつもある工場の1つがなくなったぐらいと思っていましたが、リーマンショックと積水ハウスの工場閉鎖で財政が危機的状況になって、教育現場は大変なことになっていました。

 工場1つで、こんなことになってしまうのか?と驚いたものです。

 

 大津市では、2021年に半導体大手ルネサスエレクトロニクスが、ルネサス セミコンダクタ マニュファクチュアリング株式会社滋賀工場を8月末に終了し、完全閉鎖しました。

 石山駅前にあった工場です。

 生徒のインターンシップで訪問したことのある工場で、担当してくださった方たちはどうされたんだろう?と思ってニュースを見ていました。

 

 市や町に唯一の工場が、工場閉鎖のニュースで激震がはしっているところもあります。

 

 

 

工場閉鎖の理由は?

 

 

 工場閉鎖の主な理由は2つです。

 

 ① コロナ禍で売り上げが落ちたから

 

 ② 脱炭素化

 

 地球温暖化を理由に脱炭素の動きになっています。

 

 

 

 

 

コロナ禍で工場閉鎖

 

 

 

アツギ 2工場閉鎖

 

 

 ストッキング大手・アツギは子会社アツギ東北の生産業務を5月末に終了し、青森県むつ市と盛岡市にある2工場を閉鎖すると発表しました。

アツギは国内生産を終了します。

 

 新型コロナウィルスの感染拡大でストッキングの需要が減ったこと、外国人観光客の爆買いがなくなって売り上げが落ちたことが原因だそうです。

 主力のアツギむつ工場の従業員は約500人。

 青森県むつ市の就業人口は約2万5000人で、50人に1人が職を失う計算になります。

 

 アツギ東北むつ事業所は、日本最大級のストッキング工場です。

 

 ストッキングの生産は、中国の工場で行うそうです。

 500人以上を雇用するむつ事業所と、盛岡工場の従業員合わせて約610人は事実上の解雇となるそうです。

 

 雇用と税収がなくなってしまいます。

 

 

 

工場跡地は?

 

 ストッキング・タイツメーカー「アツギ」の子会社「アツギ東北」跡地に繊維メーカー「シモムラ」(石川県小松市)が入居する方針だとむつ市が明らかにしました。

「シモムラ」は「アツギ東北」を離職する約60人を2022年6月1日から新たに雇用。

アツギが残す施設、設備を利用して、衣料品などの糸を製造するそうです。

 

離職者 約610人に対して、約60人の雇用。

厳しいですね。

 

 

 

 

アサヒビール神奈川工場

 

 

 

 アサヒグループホールディングスは2022年2月15日、アサヒビール神奈川工場(神奈川県南足柄市)と四国工場(愛媛県西条市)の操業を2023年1月末に、ニッカウヰスキー西宮工場(兵庫県西宮市)を2024年3月をめどに終了すると発表しました。

 コロナ禍で若者のビール離れが進み需要が縮小する中、生産・物流拠点を再編し、経営効率化を図るそうです。

 アサヒビール博多工場(福岡市)は2026年に近隣の新設工場に移転します。

 一連の再編で影響を受ける従業員は計311人。

 閉鎖する工場の従業員はグループ内で配置転換したり、再就職支援サービスを行ったりするそうです。

 

 

 閉鎖される神奈川県足柄市にあるアサヒビール神奈川工場は、神奈川県足柄市の雇用・観光・ふるさと納税・税収を担っていました。

 

 

 アサヒビール神奈川工場は、2023年1月末をめどに操業を終了すると発表されました。

 アサヒビール神奈川工場は2002年、中長期的なビール生産・供給体制構築の一環として、市街地化が進んだ東京工場の機能を移転し、最大消費地である首都圏への新たな供給拠点として、食事を楽しめるビール園を併設したビール工場として建設されました。

「アサヒスーパードライ」「クリアアサヒ」といった製品を製造してきました。

 

 また、アサヒビールファン獲得を目的に、製造工程を紹介する工場見学者も受け入れ、2003年には約18万人、2021年に終了するまで累計で250万人が来場するなど、南足柄市を代表する観光スポットでもありました。

 ビール工場見学は、2021年に終了しました。

 神奈川県南足柄市からすれば貴重な収入源がなくなってしまいます。

 

雇用だけでなく、観光客も失ってしまいます。

そして、ふるさと納税のほとんどがアサヒビールからということです。

 

 

 

 

 

アサヒビール四国工場

 

 

四国唯一の大手ビール会社の生産拠点、アサヒビール四国工場(愛媛県西条市)が2023年1月末で操業を終えることがグループ親会社から発表されました。

 

アサヒビール四国工場内にあるグループ直営レストラン「アサヒビール園 伊予西条店」は、2022年9月30日閉店します。

 

アサヒビール四国工場は1998年6月に操業を始め、主力製品「アサヒスーパードライ」などを年間約473万箱生産し、四国4県と広島県の一部に出荷してきました。

 

20年以上、地元経済を支えてきたアサヒビール。

アサヒビール神奈川工場と同じく、雇用と観光、そしてふるさと納税。

 

市の財政に大きく関わってきます。

 

 

 

 

 

脱炭素化で工場閉鎖

 

 

 

ENEOS工場閉鎖

 

 

 

 

 石油元売り最大手のENEOSは2022年1月25日、和歌山県有田市にある和歌山製油所の稼働を、人口減少、脱炭素化、車両の電動化など構造的な要因により石油製品の内需が減少することなどを理由に、2023年10月をメドに停止すると発表しました。

 

 製油所の従業員約450人については配置転換などで雇用を継続するとしていますが、計約900人を雇用する協力34社への対応については「分からない」としています。

 ガソリン需要の低迷や施設の老朽化が主因ですが、政府によるガソリン補助金の発動も一因になったとの見方もあります。

 

 和歌山製油所は、エネオスの10ある製油所の1つです。

 和歌山製油所以外も閉鎖されていくかもしれません。

 ENEOSHDは、2020年に大阪製油所(大阪府高石市)を停止させ、2021年には根岸製油所(横浜市)の一部生産停止を決めました。

 

そして、エネオスに限らず、他の大手石油元売り会社にも起こるかもしれません。

 

 1941年の操業開始以来(旧東燃ゼネラル石油)、税収も雇用もエネオス頼りになってしまっていました。

 

 

 

 

 

 

工場閉鎖はこれから?

 

 

 

 これから、設備の老朽化や脱炭素化を理由に工場閉鎖のニュースは増えてきそうです。

 

 ウクライナ情勢で、原油がガスの価格高騰などを理由に増えてきそうです。

 ウクライナ情勢のニュースの陰で、不都合なことがどんどん起こってきそうですね。

 4月1日から、いろんなものがさらに値上がりしていきます。

 そして、ニュースにもならないけれど、円の価値がどんどん下がって円安になっています。

 

  それなのに、ルーブルは上昇、ロシア株も上昇しているそうです。