2018年7月17日
毎日、命の危険を伴う暑さと、注意喚起されています。
この暑さは、本当に危険だと思います。
いままでにない暑さです。
例年と同じことを繰り返す学校にとって、やらないという決断も迫られるのではないでしょうか?
命の危険があることを考えて行動していかないと、命を落としてしまってからでは遅いのです。
危機管理能力がないのが、学校現場かもしれません。
教師の判断1つで、救える命と失う命があると思います。
体調が悪いのに、さぼってるのだと判断してしまう先生もいるかもしれません。
決めつけてしまうと、判断を誤ることもあります。
うまく伝えらえない子もいます。
設備面でも、厳しい教育現場であるのは確かです。
今日、愛知県豊田市の小学校で、小学1年生の児童が熱射病で亡くなりました。
熱中症のなかでも、いちばん重い症状が熱射病だそうです。
小学校1年生といえば、身長も低いので、熱中症に対する配慮が必要です。
低いところほど輻射熱で高温になるので、子どもは大人が感じている以上に暑いのです。
朝、8時過ぎぐらいから30℃を超えるところが多く、外にでること自体が危険です。
そんな酷暑の中、校外学習で1km離れた公園へ片道20~30分徒歩で行き、30分虫取りをして戻ってきたそうです。
学校を10時に出発し、11時30分に戻ったそうです。
公園に向かう途中、他の児童より遅れて歩いていました。
疲れたと訴えていたそうですが、そのまま担任が手をつないで連れて行きました。
学校に戻り、教室で担任と話していると、意識がなくなり、救急搬送されたそうですが、救急隊が到着した時には心肺停止だったそうです。
校外学習を取りやめる判断はなかったのか?という問いに対して、学校長は「今まで問題の起きたことがないので、やめるという判断はなかった」「判断が甘かったことを痛感しています」と話していました。
豊田市の気温は、10時過ぎには33℃ということですが、子どもの身長だと、もっと暑かったかもしれません。
高温注意情報がでているなかでの校外学習でした。
大人でも、30分活動したら、休憩をはさむように言われています。
公園まで行くことをやめる決断もできたと思います。
体調不良を訴えていた時点で、引き返すか、学校から車で迎えにくるなどの対応をとっていれば、亡くなることはなかったと思います。
学校に戻った時に、保健室に行っていれば、命を落とすこともなかったかもしれません。
体調不良を訴えて、1時間以上、炎天下を歩かせたことになります。
大人でも、ありえないことではないでしょうか?
命の危険があるので、エアコンをつけて・・・と言われますが、教室にエアコンのない学校は、まだ多いです。
被災地の避難所になっている学校にエアコンがないと問題視されています。
この暑さでも、夏休みに入るまでは、エアコンのない教室で授業をしています。
命の危険を感じながらも、授業をしなくてはいけません。
少しでも体調が悪かったら、我慢せずに言いなさいと言いながら、教師も生徒も命がけです。
教育困難校と言われる高校では、授業料無償化(現在は世帯収入により)によって、留年する生徒が増え、1学級45人前後の学校もあります。
教室に、45人の机が入ると、想像以上の暑さです。
机を動かすこともできない状態です。
ロッカーがあれば、机が入りきれないので、ロッカーを廊下に出しても身動きできないぐらいぎっしりです。
進学校には、多くの予算をかけ、環境のいい中で学習できます。
生徒がイライラするのもわかるぐらい劣悪な環境で、学習しています。
まじめな子ほど、がまんをするので、注意が必要です。
夏休みに限らず、この暑さでの部活動は、危険です。
顧問の判断で、生徒を死なせてしまうこともあります。
先日のニュースでも、こんなことがありました。
大津市南郷中学校で、ソフトテニス部の顧問が、練習でミスが目立ったとして、校舎のまわりを80周(18km)を走るように指示しました。
生徒は、9周目を走っているときに倒れているのを発見され、救急搬送されました。
この事件を受け、大津市では緊急校長会が開かれたそうです。
このような指導は、まだまだ多いです。
命の危険があることを認識して、指導していかなければならないと思います。
連日の暑さで、体力の落ちている生徒も多いと思います。
これから、いろんな大会があります。
大会中に、倒れて、命を落としかけたという話も耳にします。
学校だけでなく、大会を運営する先生方の危機管理も問われます。
不登校訪問支援員をしていたときに、実際にあった話です。
ネグレクトの疑いのある、学校を休みがちな児童がいました。
ようやく登校でき、教室で支援をしていました。
登校はできたけれど、水筒を用意してきていませんでした。
ネグレクトの疑いのある子でした。
職員室に一緒に行き、教頭先生に事情を話し、このままでは熱中症で倒れるからと、お茶をもらえるように頼みました。
すると、持ってこない子が悪いから、がまんさせてくださいと言うのです。
困ったら、自分で持ってくるでしょと。
小学校2年生でした。
家の中は、ごみ屋敷のようで、毎日同じ服を着ていました。
市内の同じような小学生を何人か見ていたので、小学校によっては同じような対応の小学校もありました。
命の危険もあります。
ちょうど普通でない暑さで、熱中症にならないように、世間で言われ始めた頃でした。
市教委の指導主事に話し、市内の小学校に対して指導してもらいました。
用務員室で、お茶がもらえるようになりました。
その子たちだけでなく、水筒を忘れた子、水筒のお茶では足りない子が、水道水を飲んでいました。
その後、教育困難校と言われる高校に勤務しました。
同じようなことが、高校生でもありました。
昼食のない子もいて、水筒もない、飲み物を買うお金もない・・・
高等学校で行われる体験入学やオープンスクール。
私学では、クーラーがついていますが、公立ではクーラーのない学校が多いです。
農業高校と工業高校に勤めていたので、体験入学では実習がメインです。
クーラーのない部屋で、調理体験というのは、かなり過酷です。
農業科の外の実習体験も大変です。
熱中症の生徒が出た場合に備えて、待機していていました。
工業高校のときは、夏休みの体験入学は、全科を見学できるものでした。
工場での実習を見学したり、電気科は、実習で作った自動お好み焼き機の実演などがあったり。
あまりの暑さで、抜け出して飲み物を買いに行く子がいたり。
怒る先生もいましたが、がまんして倒れてしまうよりは・・・と思ったりもします。
建設科の実習棟だけは、冷暖房完備なので、快適でした。
今年の体験入学は、暑さとのたたかいかもしれませんね。
農業科は、夏休み中も実習をしています。
収穫したものを、リヤカーに積んで、売り歩くということもしています。
教育現場は、まだまだ危険がいっぱいです。
危険を想定して、対応策を考えていくことが大事です。
判断をあやまると、生徒の命にかかわるということをわかっていないといけないと思います。
朝、8時頃から夜8時まで。
12時間以上、30℃を超えているところも多いようです。
登下校の時間帯も、危険がいっぱいです。
とくに、小学生は、注意が必要です。
私が小学校のときは、片道1時間ぐらいかけて徒歩でした。
こんな暑さだったら、途中で倒れていたかもしれないなあと思います。
夏休み中、子どもだけで留守番をしている家庭も多いかもしれません。
屋内の熱中症が多いそうなので、注意が必要ですね。
車に放置なんて論外ですが。
ほんの数分と思っていても、危険だと思います。
追記(2018.7.18)
豊田市は、小1男児の死亡を受けて、クーラーの設置を前倒しですることを発表しました。
クーラーの設置も大事ですが、教員の意識を変えることも大事なのではないでしょうか?
どこの学校で起こってもおかしくないことです。
豊田市というと、Toyotaがあるので、設備面が充実しているのかと思っていましたが、小中学校にエアコンがついていないのですね。
道路とかは、Toyotaがあるからか?豊田市を中心に高速道路も一般道もどんどんできているというイメージがあります。
追記2(2018.7.19)
亡くなった豊田市の小学校1年男児は、校外学習に行くことを拒否したが、先生が無理矢理連れて行ったと、児童が言っていたということです。
行きたくないというのを、怠惰で行きたくないと言っていると思ったのかもしれませんが、理由をちゃんと聞く必要があったのではないでしょうか?
他にも3名、体調が悪くなったそうです。
宮城県名取市の小学校では、児童38名が救急搬送されました。
運動場で、人文字を作っていました。
大阪府枚方市の中学校では、体育の授業で女子生徒9名が救急搬送されました。
50分間、休憩なしで、リレーの練習をしていたそうです。
枚方市は、市内の幼稚園・小学校・中学校の部活を禁止にしました。
熊本県のルーテル学院では、朝練で4名 救急搬送。
熊本市では、高校野球の大会で、応援にきていた生徒11名が救急搬送。
両校とも、全校応援でした。
東京練馬区の都立高校では、体育館で約700名の生徒に特別授業が行われ、男女25名が熱中症になり、10名が救急搬送。
これだけ高温注意情報がでていたり、命の危険がある暑さと言われていても、危機感がないのですね。